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ゴジラ-1.0
2023年11月3日鑑賞
7年ぶり、第30作目(外国制作・アニメ版除く)のゴジラ映画です!
今作の脚本・監督・VFXは山崎貴氏。
…
1945年第二次世界大戦末期。
大戸島の守備隊基地に。、特攻隊員である敷島少尉の乗った零戦が着陸する。
敷島が言うには機体が故障したらしい。しかし整備兵の橘は故障箇所が見つからないと話す。
その夜、体長15mの恐竜の様な生物が現れる。
兵の一人が、生物はこの島の伝説にある「呉爾羅(ゴジラ)」だと言う。
橘は敷島に零戦の20ミリ砲で呉爾羅を撃つよう指示するが、敷島は撃つことができない。
そして敷島と橘だけが生き残り、他の兵達は死亡する。
…程なくして日本は敗戦を迎え、その年の冬、故郷の東京に帰ってきた敷島だったが…。
…
今作のゴジラは第一作目より少し前の年代設定。
戦後直後でボロボロになった東京(日本)にゴジラが現れます。
皆生きるのも大変食べるのも大変、GHQの占領下で軍も解隊され自衛隊もない状況…
こんなんでどうやってゴジラ倒すんだ??
空想科学超兵器なども出てこない世界観…こんなんでどうやってゴジラ倒すんだよ!!
この設定でもうむっちゃ観たくなったわ。
監督は山崎貴さん…私この人の撮った映画一本も観たことない。のでよくわからん。
あ、『ALWAYS 続・三丁目の夕日』(2007年)冒頭のゴジラ登場シーンは観た。
結構良かったし、ぼんやりと「いつかはゴジラ撮るんだろーなー」と思ってました。
初日に普通の上映形式の箱で観ました。文化の日だったので観客の入りもかなりよく、年齢層も子供連れから高齢者と幅広かったです。
で、ゴジラですがかなり怖いです。冒頭の恐竜感も怖かった。
ゴジラ出てる時の構図がとても良くて、観てる自分も「踏まれる〜!喰われる〜!ってなる画作りで臨場感たっぷり。放射熱線撃つ前の背びれが青く光って「ジャキン!ジャキン!ジャキン!」ってなるトコも新しいアプローチで凄くカッコいいし、カウントダウンぽくてドキドキした。
驚異の再生能力もあり「…詰んだ…★」ってなる絶望感すごい。
だからこんなのどうやって倒すねん!!
でも銀座のあの曲流れた時は「よっ!待ってました!」って心の中で叫んじゃってた。
もう着ぐるみとかCGかとかそういうのもういいやって…
ゴジラだけでなく様々な部分のCGもとてもよかった。
さすが白組です。
少々小綺麗ではあるけど終戦直後の雰囲気もよく出てた。海上の描写も凄かったです。
(海上シーン一部は実写だったりホント実写とCGの差なんてわからん!!)
今作公開前に『シン・ゴジラ』をモノクロにして公開するイベントがあったようですが、この映画こそモノクロで観てみたいなあと思いました。
(*追記
2024年1月12日に『ゴジラ-0.1/C』というタイトルでモノクロ版の公開が決定されました。
楽しみですね〜♪)
お話は全体的に重めです。少し明るい兆しが…と思ったら、どーんと突き落とすし。
でも、やりたい事見せたいものが分かりやすくて、伏線の見せ方がかなり分かりやす過ぎて、先の展開が読めた部分が多少ありました。
登場人物は「民」に絞り、政府やアメリカは台詞で少し語られるだけ。
『シン・ゴジラ』とは真逆のアプローチでこれはこれでよかったと思う。監督の個性と強みで勝負してるって感じがしました。
あと私は詳しくないんですが、船や戦闘機とか辺りにもとてもこだわりを感じました。
過去のゴジラ映画のパロディぽいものもあったり。
俳優さん。
主人公の敷島は神木隆之介さんです。
メンタルボロボロの役です…終盤は鬼気迫る演技でした。
神木さんですが子役の頃からお馴染みで(特オタ的にもアギトやアバレンジャーありましたね)、今もCMで高校生演ってたりしてますが、今作で子役の「神木きゅん」が完全に抜けて年相応の大人の男性に見えました。ひと皮剥けたんじゃないかな。
予告で叫んだりして、一部で「邦画叫ばせる悪い癖」などと言われてましたが…
あの状況なら泣き叫ぶわ!ゴジ泣きするわ!!
あの辺りでは劇場で何方かがすすり泣く音も聞こえてました。
ヒロイン典子は浜辺美波さん。この人も特オタにはお馴染みの…。
今作はとても辛い経験をしていても強く生きる芯の強い女性を演じてます。
日本人男性の好きそうなやつ〜。
『戦地から戻ってきたら子連れの女が勝手に家に住み着いた件〜♪』
…って書いたらいきなり軽くなるな★
そして典子さんの中盤の展開に驚き、最後はあんな目に遭ったのにこの程度で済んだのかよお〜!ちょ〜っと都合よすぎじゃねえの?と、思ってたら「アレ」でまた驚いた。
…「アレ」ってやっぱり…で、この後のこと想像すると…しんどい…★
(「アレ」とは阪神タイガース優勝のことではありません。)
ラストのもう一つの方は、ゴジラ映画のお約束だからまあいいです。
あと、明子役の子、普段は舌っ足らずの普通な子供なんですが、泣く演技?のリアルさにちょっとびっくりしたです。
個人的に疑似家族ものが好きなので、この三人の関係性はツボって観れました。
もう少し敷島と典子が相手に惹かれていくエピソードがあればよかったんですが、それを入れると人間ドラマの配分が多すぎになるし難しいトコロ。
敷島の隣んちの奥さん、太田澄子役は安藤サクラさん。登場時アタリキツくて憎まれ役かと思いきや、徐々に滲み出るツンデレ…元々は世話焼きな感じいい人だったんだろうけど、彼女もとても辛い出来事があって、つい敷島に当たっちゃったんだろうな…と。とてもいい役でした。
新生丸三人組もキャラバランスがよかったです。
あの時代設定なので喫煙シーンもちゃんとありました。
個人的には秋津役の佐々木蔵之介さんは役柄にしたら、ちょっと現代的というかキレイすぎたかな?
(故人ですが地井武男さんみたいな人がはまりそうだなと思いながら観てた。)
佐々木さんファンの方すみません。
あと台詞ないしワンシーンだけだけど、橋爪功さんいたよね??違う?
…これまでもその時代時代で色んな顔を見せてくれたゴジラ映画ですし、今作も新しい見せ方がありました。まだまだこれからも新しいゴジラができそうな可能性を感じました。
今作もまあ細かいツッコミどころがあるっちゃありますが、全体的に面白くて楽しめたし、ヒットして次のゴジラ映画に繋がってってほしいです。
…次撮る人もこれまた大変そうだけどw。
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