diary
妖怪大戦争 ガーディアンズ

2021年8月23日鑑賞

 あの『妖怪大戦争』が16年ぶりに復活!


 フォッサマグナに眠る古代の化石が巨大な妖怪獣となり東京に向かった。
それは天災という形でしか人間には見えないが、このままでは結界に封印されている「あのお方」が目覚め、妖怪達にも被害が出る恐れがある。
 …気弱な小学生・渡辺ケイは、クラスメイトと廃校の神社でおみくじを引く。
ケイが引いたのは赤い紙だった。ケイは千年前に妖怪ハンターとして活躍した渡辺綱の末裔であり、赤い紙を引いたことで選ばれし勇者と証明された。
妖怪のリーダー格ぬらりひょんはケイを利用して伝説の大魔神を目覚めさせ、妖怪獣に立ち向かわせようとするが…。


 『妖怪大戦争』は1968年と2005年にも映画として公開されました。私は2005年版は未見。
(実は手元にDVDがあるんだけど積んだまま…)監督も同じ三池崇史ということで今作公開を機に2005年版を観ようかな?と思いましたが、比べてしまうかもということで保留。

 今作の主人公・渡辺ケイを寺田心くんが演じてます。
撮影は公開の1年以上前なのかな、公開寸前時の彼は顔つきも成長し声変わりも始まったようで、この映画には子役としての寺田心最後の姿が刻まれてます。
 弟・ダイ役の子が元気で可愛かった。

 周りのキャストが豪華です。妖怪役を演じている役者さん達もとても豪華。
しかもメイクで誰が誰だかわからない人もいる。ある意味ここまで本人の気配を消したのは凄い。
天邪鬼を演じたのは赤楚衛二くんですが、彼が演じてると知っててもわからないぐらい。
杉咲花さん演じるキツネさん(狐面の女)はほとんど狐面状態だし。
そんな中で2005年版と同じ小豆洗いを演じてる岡村隆史はネタ的に笑えます。
それとヒカキンがひかきんという妖怪で出てた…なんだか妖怪ウォッチ感が…★
一番笑ったのは「三人の東儀秀樹」です。役名も東儀秀樹。あれ何なんだったんだw?
あと、前作で主役を演じた神木隆之介きゅんが小学校の先生役で出てました。
前作との関連性はなかったのかな?最後に何か重要な事言ってた気がするけど聞き取れなかった。今回の事件の黒幕?

 私は妖怪はあまり詳しくはないけども、色んなタイプの妖怪達がワチャワチャ出てきて絵面は怖いのにちょっと楽しい。
妖怪ヤミット(サミット)で海外の妖怪も出てくるシーンはさらに楽しい。
ただ、詳しくないために個々の妖怪の設定が分からないし名前もわからないのもいる…分からないので何故そんな行動するかも分からない…興味があれば調べろって事かな。
 そして今作、あの大魔神が登場。ぶっちゃけ大魔神目当てで観に行ったのですが…昔なら渡辺兄弟どっちかが死んでた★令和でよかったね。
今回の大魔神、変顔もしてた★
大魔神のテーマのアレンジとか期待してたけどなかった…。

 『大戦争』というタイトルですが、戦争ではないです。
妖怪達の中でも派閥みたいなのがあるみたいでしたが。
相手の事情や訳も聞こう、分かり合う努力をしようみたいな落としどころでこの辺りも今時。
妖怪獣も倒すのでなく鎮める・浄化です。
浄化のシーンで流れる歌、映画館にもよるんだろうけど音が悪くて耳がしんどかった…。

 今時といえば主人公が気弱だけど大変いい子。しんどいくらいいい子。怖いもの知らずで自由でちょっとヤンチャな弟を少しウザイと思っているけども何だかんだで我慢してる。
映画では「兄」という名前に「お兄ちゃんだから」の呪縛に触れつつも、最終的に呪いの開放までは至らず、兄弟の絆にまるっと収まる。まあファミリー映画でフラストレーション爆発されても困るけど。

 主人公の名前の呪縛ともう一つ名前に関わる部分、そもそも妖怪には「名前」がなく、私らがろくろ首だの一つ目小僧だの呼んでるのは人間が勝手につけた「名前」で、人間がつけた名前をその妖怪が認めたら、妖怪の持ってる能力がなくなってしまう…。
そういう設定がある中でのキツネさんのエピソードは切なくてよかったけど、映画自体要素が多くて少し流されたかな。
あれ?天邪鬼自分で名乗らなかったっけ?そんで天邪鬼、最後の方は天邪鬼な言葉遣いになってなかったような?あれれ?

 そんな荒い部分もあったですが、怖くてハラハラして時々笑えてちょっと切ない、楽しいファミリー映画になってました。
2005年版も観てみようっと。



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